お笑い芸人、特に漫才&コントのネタの特徴について語ります。
最近、「PLANETS」という雑誌で、お笑い批評にかなりのページが割かれていると知り、必死に探しまわったのですが、本屋さんでは見つからず、通信販売で買いました(初めからそうすれば良かった…)。
中身が非常に充実していたので、内容を紹介しながら、それに対する感想を書いていきたいと思います。
昨年末のM-1で優勝したNONSTYLE。彼らは当初、井上さんのイキリ(=かっこつけること)キャラを主軸とした漫才を展開していました。このような「キャラ漫才」は―僕も以前記事に書きましたが―ややわざとらしく見える点、ボケが想定内のものになりやすい点でなかなか評価を受けにくい(万人受けするのだけれども、高い評価を受けにくい)ものでした。冒頭で挙げた「PLANETS」の中で、彼ら自身も「イキリ漫才」について触れています。
石田さん「あの形の漫才(=イキリ漫才)を何年間かやってきて、自分の中であれがマックスやと思ったんですよ。…」(15頁上段)
自分たちの漫才に限界を感じたNONSTYLEは、新しい漫才を模索し始めます。
石田さん「最初は、スピードが速くてテンポのいい漫才っていうのを考えて。でも、テンポがいいだけならいぱいおるので、そこで僕が考えたのが、普通のストーリーに沿ったボケと、まったく関係ないところのボケが二重奏になってる、というものを作ろう…」(15頁中段)
M-1を獲るために、石田さんが様々に考えをめぐらしてゆく姿が浮かびあがってきます。観ている側からすると、たった4分のネタに過ぎませんが、そこに至るまでには長きに渡る試行錯誤が続いたのでしょう。「しっかり考えている」ことをあまり見せたがらない人も多い(←真面目な話では笑いはとれませんし、「考えている」ことをアピールされると観ている方が笑いづらくなってしまいます)ですが、売れている人は、こちらの想像の何十倍も考え続けているんですね。アンタッチャブルは試行錯誤の末に「いいかげんキャラ」に到り、チュートリアルは試行錯誤の末に「変態妄想漫才」に到ったわけです。試行錯誤の末に「いいかげん」とか「変態」に行きつくあたりが何かとてもステキだと思いませんか?
さて、昨年末のM-1でNONSTYLEは、「ボケ→ツッコミ」に加えて石田さんが自分の太ももをたたく「自戒ボケ」を入れるにより、短時間の間に「笑い所」をたくさん詰めることに成功し、見事に優勝を果たしました。これを受けて、巷では「手数論」(=1ネタ中のボケ数に注目し、「なるべく多くのボケを詰めていくべき」とする考え方……ですかね?)が吹き荒れました(←言い過ぎ)。
今年はどんな漫才がトップをとるのかはわかりませんが、やはりまた傾向は変わってくるでしょう。今回NONSTYLEが優勝したことで、彼らのテンポの良いスピード感ある漫才に対して、観客や審査員が「慣れ」てしまったからです。テンポやスピードで昨年末のNONSTYLEを越えるのは至難の技でしょう。ボケ数が多いという点ではノンスタと同じものの、ネタの毛色が異なり、高い実力を感じさせる「ナイツ」はやはり優勝候補の筆頭かなと思います。「オードリー」はなかなか予想が難しいですね。昨年1度出てしまった点&テレビ露出がかなり多い点は、新鮮味に欠けるという点でマイナス要素。春日さんのキャラのインパクトも少しずつ薄れてしまっているように思います。ただ、若林さんの発想力・ネタの構成力は凄いと思いますので、さらに破壊力のあるネタを作ってくれることを期待したいですね。
- 2009/06/30(火) 02:45:00|
- お笑い視聴記・観覧記
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4月よりNHKで放送されていた『笑・神・降・臨』が昨日の放送で終了してしまいました。この番組は、
第1週:次長課長
第2週:アンジャッシュ
第3週:インパルス
第4週:東京03
第5週:インパルス
第6週:フットボールアワー
第7週:ますだおかだ
第8週:バカリズム
第9週:ドランクドラゴン
…といった面々が29分間の中で複数のネタを披露するという番組でした。
ほんとに惚れ惚れするようなラインナップですよね。NHKさん、ありがとうございました。ちゃんと受信料払います(笑)
全部観終えた今の感想としては、「やっぱり面白かった」という気持ちと「ちょっと物足りなかった」という気持ちが半々です。なんというか、この企画を聞いた時点で、かなりハードルを高く設定してしまっていたんですよね。「各組のネタのベスト盤が観れる!」みたいな感じで。なので、実際観た時には「あれっ?そのネタやるの??」とか「○○さん、もっと面白いネタあるのに!(←自分勝手。とても自分勝手)」みたいに思うことが幾度かありました。その意味で「もの足りない」気持ちも残ったわけです。
…が、ショートネタ全盛の中で、そのアンチとして今回のような番組を作ってくれたのはとても嬉しかったです。僕はレッドカーペットも毎週観ています(そして好きです)が、やはりこちらの番組の方がずっと見応えがありますね。
で、ここからが重要なのですが、番組HPによると、視聴者の声次第では第2弾がありそうな雰囲気です。番組を御覧になっていた人で「楽しかった。もっと見たい!」という方は、HP(『笑神降臨』)に行って、バシバシ感想を書きましょう。誉めちぎりましょう。そうすれば、第2弾を作ってくれるやもしれません。個人的には、第2弾で、タカトシ・アンタッチャブル・おぎやはぎ・チョップリンあたりの【29分】が観たいです。
- 2009/05/27(水) 01:16:45|
- お笑い視聴記・観覧記
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オンエアバトル第11代チャンピオンが、(だいぶ前に)決まりましたね!
最初観た時にはタイムマシーン3号が優勝だと思いましたが、何回か繰り返し観てみると、確かにトータルが優勝な気もしてきました。タイマに優勝して欲しかったけれど…。今回は、ファイナルで気になったコンビや気になったコメントについて書いていきます。
☆我が家/ネタ前後のコメント
ネタ前・坪倉さん「僕たちが好きなネタなんで、それがお客さんに伝われば…」
ネタ後・杉山さん「俺らのスタイルをできたのがいい…」
→我が家はローテ漫才ではなく、コントで勝負してきました。個人的には、演技の上手い彼らはコントが合っていると思うし、コントを「自分たちのスタイル」と言っていたのを聞いて嬉しく思いました。ただ、点数は伸びませんでしたし、「ローテの方が良かったのでは?」という声もあるみたいですね。確かに、高得点をとるという意味ではローテの方が良かったのかもしれません。その方が受けも良いみたいですし。でも、デブ&下ネタで押すローテには限界を感じますし、何より、我が家のコントはもっと評価されてもいいんじゃないかと思います。昔、オンバトで初めて彼らを観たときの「ガソリンスタンド」のコントもとても面白かったです。お笑いをやる以上、観客の反応は強く意識せざるを得ないわけで、自分たちのスタイルを通すのはとても難しいのだと思いますが、我が家には今後も良質のコントを作ってもらえたらなぁと思いました。
☆パンクブーブー/ネタ後のコメント
黒瀬さん「緊張したし、ネタ飛んだし、オチ噛んだし」
黒瀬さん「新ネタだったから…」
→新ネタだったのかぁ………。期待してたのになぁ。うーん…。
☆ハマカーン/ネタ
6度目のチャンピオン大会」という経歴が物語るように安定してオンエアを勝ち取りながらも、なかなか突き抜けることのできなかったハマカーンでしたが、今回の漫才は新たな可能性を感じさせてくれるものでした!浜谷さんが、半分爽やか半分胡散臭い笑顔を浮かべながらスラスラと悪態をつき、神田さんがそれを諌めるという展開で、2人の雰囲気にぴったり合っていたように思います。長い時間をかけてとうとう、自分達の「型」を見つけたのではないでしょうか。今後はこの「型」をもっともっと磨いていけば、“化ける”可能性も高いのではないかと思います。今年のハマカーンに注目です!
☆タイムマシーン3号/ネタ後のコメント/エンディング時のコメント
山本さん「今までの舞台の中で一番楽しかった…」
山本さん「ひょっとしたら(1位かも)…」
関さん「集大成」
関さん「こんな悔しいことないね」
山本さん「これで太刀打ちできないとM-1とか無理…」
→今回の敗者の中で1番悔しそうだったのがタイムマシーン3号。本気でチャンピオンを狙っていたことがひしひしと伝わってくるコメントでした。実力の割にまだまだ売れていない彼らが、いつか日の目を観ることを期待しています。今年のM-1で決勝に残って欲しいコンビの1つです。
☆トータルテンボス/エンディング時のコメント/ネタ
藤田さん「2位とか3位くらいなら納得してくれるだろう…」
→M-1決勝の時よりはネタの「熱量」がやや小さかったような気がしました。なんというか、M-1の時は、「優勝したい!!!!」という気持ちがこちらにすごく伝わってくるような感じがしたのですが、それに比べると今回は「綺麗にまとめた」という感じが強かったように思います。あ、でも、もちろん面白かったですし、天丼を駆使したネタ構成には「流石トータル!」と思わされました。
いよいよあさって、オンエアバトルの第11代チャンピオンが決まります!!
1発勝負&観客による投票(1人1票)ということで、どこが優勝してもおかしくないのですが、敢えて予想してみようと思います。
【出場者と予想 ◎:チャンピオン候補!! ○:可能性あり △:今回は厳しいか…】
・ななめ45°…△
・アームストロング…△
・ギャロップ…△
・タイムマシーン3号…◎
・パンクブーブー…◎
・ハマカーン…△
・我が家…△
・フラミンゴ…○
・流れ星…○
・超新塾…○
・トータルテンボス…◎
◎グループが本命。彼らが高得点をとるのはほぼ間違いない(パンクはコケるのが少し心配だけれど…)ので、僅差で優勝を争うことになるのではないでしょうか。また、○とした超新塾も安定して高得点をとれるので、◎グループが爆発しなかった時にトップに躍り出る可能性はあると思います。フラミンゴはセミファイナルで面白かったので○としましたが、セミに自信ネタを持ってきてしまったのではないかという点が少し心配です。△のハマカーンは数年前のファイナルの料理ネタが抜群に面白かったことを覚えています(結果は惜しくも2位でした)。その流れを再び!と言いたいところですが、今年1年のネタを観ていると優勝は厳しいかと。
大体こんな感じです。「僕の」「私の」優勝予想がありましたらコメント欄にぜひ!!
- 2009/03/17(火) 19:40:20|
- 大会別(オンエアバトル)
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【ファイナル進出者】
・ハマカーン
・我が家
・フラミンゴ
・流れ星
・超新塾
…ということで予想の的中率は4/5(80%)でした…。
ハマカーンは良くも悪くもハマカーンらしい漫才。面白かったけれど、このままでは優勝は厳しいか。ラバーガールは個人的には良かったと思うが、まさかの敗退。トップリードは最後の逆転は良かったが、そこまでに到る過程でのインパクトに欠けたかな。鎌鼬は序盤の「島根押し」の部分が少し浮いてしまっていたと思う。井上マーは良い人そうで好感持てるのだけれども、歌ネタなら単純にもっと歌が上手い方がいいかなと。どうしてもエハラマサヒロとかと比較してしまうので。あとネタの構成が並列的になってしまっていたと思う。我が家は、いつも通り「デブ・下ネタ」キャラで押してきた。また、谷田部さんの天丼ボケや、天丼の裏切りなどを効果的に足してきて会場の観客を飽きさせなかった。えんにちは、アイパー滝沢さんが彼女を演じたところが面白かわいかった。ネタ後のトークの「怖そうに見えて実はやさしい」というパターンもマンネリ化してきているように思うのだけれど。今後ネタも含め、どのような変化をつけていくのかにも注目。フラミンゴはコントとモノマネを上手く組み合わせていて面白かった。加山雄三のところなんて、目のつけどころが凄いなぁと思った。流れ星は小ネタを散りばめた漫才。(彼らの漫才は、文章化しようとしてもなかなか上手くまとまりません。「上手く表現できない。でも、面白い。」という感じです)。超新塾は盤石の勝利。M-1優勝時のブラマヨのように自分たちの「型」がしっかり確立されていた。計量に自信を持っていたのも頷ける。
次回、いよいよ決勝です!!
- 2009/03/17(火) 11:14:05|
- 大会別(オンエアバトル)
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